カーシェアリングサービス貸渡約款

 有限会社山下オート商会(以下「当社」という。)が運営するカーシェアリングサービス(以 下、「本サービス」という。)において、当社が、所定の保管場所に保管されている貸渡用自動車(以下「シェアカー」という。)を会員に貸し渡すに際しては、この約款(以下、「本約款」という。)によるものとする。

 第 1 章 総則

第 1 条 本約款の概要及び適用対象等

 1. 本約款は、シェアカーの予約、貸渡し、使用、返還の手続等、シェアカーの貸渡し にかかる基本的な事項について定めるものとする。

 2. 本約款は会員及び登録運転者に適用されるものとし、会員は、本約款において登録 運転者が遵守すべきものとして定められた義務について、登録運転者に遵守させる 責任を負う。

3. 当社は、本約款の趣旨、会員規約の趣旨、法令及び一般の慣習に反しない範囲で特 約に応ずることがあり、特約をした場合には当該特約が本約款に優先するものとす る。

第 2 章 予約

第 2 条 予約の申し込み

1. 会員は、シェアカーを借り受けるにあたり、本約款及び別途定める料金表に同意の 上、当社が別途定める方法により、予め借受シェアカー、借受開始日時、返還予定 日時、借受開始場所、返還場所、その他の借受条件(以下、「借受条件」という。) を明示して、予約申込を行うものとする。

2. 借受開始日時及び返還予定日時は営業所の営業日、営業時間内でなければならない。

3. 当社は、会員から予約の申し込みがあった場合は、他の予約の状況を考慮して、予 約に応じるものとする。ただし、当社は会員の希望する借受条件による予約を保証 するものでなく、会員は、天災、事故、盗難、故障、通信・システム障害、他の会 員による利用状況等により、希望する借受条件どおりのシェアカーの借受ができな い場合があることを予め承認する。

4. 会員は、次に掲げる場合、予約の申込みをすることができないものとし、予約がな されている場合でも、当社は、予約を取消すことができるものとする。

① 会員のクレジットカード与信枠が不足している場合

② 会員が当社に対して負担する債務の支払いが遅延している場合

③ 会員規約第 12 条に定める事由がある場合

第 3 条 予約内容の変更

1. 会員が予約内容を変更するにあたっては、所定の期間内に、所定の方法により変更 申込を行い、当社の承諾を得なければ、借受条件は変更されないものとする。

 2. 会員が予約内容の変更を行う場合、前条第 3 項及び同第 4 項の規定を準用する。

 第 4 条 会員による予約の取り消し

1. 会員は、所定の期間内に、所定の方法により、予約を取消すことができるものとす る。

2. 所定の期間を経過してから予約を取り消した場合、会員は、当社に対し、別途定め る予約取消手数料を支払うものとする。

 第 5 条 予約したシェアカーを利用しなかった場合

会員が、予約の取り消し又は変更することなく、予約された期間においてシェアカーを使用 しなかった場合、会員は予約された借受条件に基づく利用料金を支払わなければならない ものとする。

第 6 条 当社による予約の取り消し

 1. 当社は、本約款第 2 条 4 項に定めるほか、天災、事故、盗難、故障、通信・システ ム障害、他の会員による利用状況等により、シェアカーの貸渡しができなくなった 場合、又はシェアカーの貸渡しが不適当と当社が判断した場合は、予約を取消すこ とができるものとする。

2. 前項の場合、会員又は登録運転者は、予約の取消しについて、当社に対し損害賠償 その他の請求権を有しないものとする。

第 3 章 貸渡し

 第 7 条 貸渡契約の成立時期

シェアカーの貸渡契約は、当社から承諾された予約申込に基づき、所定の保管場所において、 所定の利用開始手続きを行うことで成立するものとする。

第 8 条 貸渡後の借受条件の変更

1. 会員は、利用開始後に借受条件の変更を希望する場合、所定の方法により変更申込 を行い、当社の承認を得なければならない。

 2. 利用開始後の借受条件の変更にあたっては、本約款第 2 条 3 項及び同 4 項の規定を 準用する。

第 9 条 運転労務の不提供

会員及び登録運転者は、自動車の借り受けに付随して、当社から運転者の労務供給(運転者 の紹介及び斡旋を含む)を受けることはできないものとする。

 第 4 章 シェアカー利用にかかる料金等

第 10 条 利用料金

  1. 貸渡契約が成立した場合、会員は、当社に対し、次に掲げる利用料金を支払うもの とする。

① 時間料金

② 超過料金

2. 前項の利用料金は、シェアカー貸渡時において地方運輸局運輸支局長(兵庫県にお いては神戸運輸監理部兵庫陸運部長、沖縄県においては沖縄総合事務局陸運事務所長。)に届け出て実施している料金表によるものとする。

 3. 課金単位未満の時間があった場合、これを切り上げるものとする。

第 11 条 利用料金の改定

1. 当社は利用料金を改定する場合、改定日の 14 日前までに、会員規約第 16 条に定める方法で会員に通知するものとする。

 2. 会員による予約申込後、当社が利用料金を改定した場合、利用開始時の利用料金を 適用するものとする。

第 12 条 有料道路の利用にかかる費用負担等

1. 会員は貸渡期間中にシェアカーで有料道路を利用したときは、その使用にかかる利 用料金を負担するものとする。

2. 前項で、会員又は登録運転者が ETC システムを利用した場合に、有料道路を運営する高速道路株式会社等からに対し、有料道路の利用状況に関する問い合わせ等があった場合、当社は該当する利用者情報を当該高速道路株式会社等に開示できるもの とし、会員及び登録運転者はこれに同意するものとする。

第 5 章 シェアカーの使用

第 13 条 保証事項

会員及び登録運転者は、シェアカーの使用に際し、次の事項を保証するものとする。

1. 登録運転者以外がシェアカーを運転しないこと

2. 登録運転者がシェアカーの運転に必要な運転免許を有していること

3. 交通法規を遵守してシェアカーを使用すること

4. 登録運転者がシェアカー運転時に酒気を帯びていないこと

5. 登録運転者が運転に支障のある薬を服用しておらず、医師から運転を控える旨の指 示を受けておらず、その他運転にあたって健康上の支障がないこと

6. 麻薬、覚せい剤、シンナー、脱法ハーブ等の中毒症状が一切ないこと

7. 幼児用補助装置(チャイルドシート)の使用なしに 6 歳未満の幼児を同乗させないこと

8. 会員規約第 12 条に該当しないこと

第 14 条 管理責任

1. 会員及び登録運転者は、シェアカーの借受期間中、善良なる管理者の注意義務をも ってシェアカーを利用し、保管するものとする。

2. 会員及び登録運転者は、前項の善管注意義務に違反し、シェアカーを滅失、毀損、 汚損した場合、直ちに報告するものとする。

第 15 条 禁止行為 会員及び登録運転者は、シェアカーの借受期間中、次の行為をしてはならない。

1. 登録運転者が、会員の同乗なしにシェアカーを利用すること

2. 登録運転者以外にシェアカーを運転させること

3. 当社の承認及び道路運送法に基づく許可等を受けることなく、シェアカーを自動車 運送事業又はこれに類する目的に利用すること

4. シェアカーを車両としての利用目的以外に使用すること

5. 当社の承諾なしに、シェアカーを各種テストもしくは競技に利用し、又は他車の牽 引もしくは後押しに使用すること

6. 公序良俗に反する方法でシェアカーを使用すること 7. シェアカーを日本国外に持ち出すこと

8. シェアカーを転貸し、又は担保に供すること

9. シェアカーの自動車登録番号標又は車両番号標に改変を加えること、又はシェアカーを改造・改装をする等、その原状を変更すること

10. シェアカーに灯油・ガソリンを持ち込むこと

11. 当社が認めたシェアカー以外で喫煙し、又はペットを同乗させること

12. シェアカーに搭載されている GPS 機能を有する機器及びドライブレコーダーの機器等の装備品に改変を加え、又は不正・不要な操作を行うこと

13. 当社の承諾を受けることなく、シェアカーについて損害保険に加入すること

第 16 条 定期点検整備

1. 当社は、道路運送車両法第 48 条の定期点検整備を実施したシェアカーを貸渡すも のとする。

2. 前項の定期点検整備の結果、シェアカーの使用が適切でないと認められた場合、当 社は、予約を取り消すことができ、会員は、当該予約取消しに同意するものとする。

3. 会員及び登録運転者は、前項の予約取消しにより生じた損害について、当社に責任 を問わないものとする。

第 17 条 日常点検整備

1. 会員又は登録運転者は、借り受けたシェアカーについて、借受期間中、毎日、利用 の前に道路運送車両法第 47 条の 2(日常点検整備)に定める点検整備を実施するも のとし、あわせて、シェアカー車両自体の損傷(部品の紛失を含む)、備品の紛失、 社内の汚損、臭気等(以下、「損傷等」という。)がないことを確認するものとする。

2. 会員又は登録運転者は、日常点検整備及び損傷等の確認により、異常又は損傷等を 発見した場合、速やかに連絡し、当社の指示に従うものとする。当該異常又は損傷 等により、シェアカーの貸渡しができなくなった場合において、他のシェアカーの 案内ができないとき、又は当社が案内した他のシェアカーの借り受けを会員又は登 録運転者が承認しないときは、貸渡契約は解除されるものとする。

3. 会員又は登録運転者は、前項に基づく貸渡契約解除によりに生ずる損害について、 当社に責任を問わないものとする。

第 18 条 法令で定められた装備品の確保と装着

1. 法令で定められた装備品(初心運転者標識、高齢運転者標識、チャイルドシート等) については、会員又は登録運転者がその費用と責任において確保した上で適正に装 着するものとし、当社は一切責任を負わないものとする。

2. 前項にかかわらず、当社は、会員又は登録運転者に対し、チャイルドシート等の装 備品を提供することができ、提供を受けた会員又は登録運転者は、当該装備品を使 用する場合、自己の責任において瑕疵の有無等について点検の上、自己の責任にお いてこれを使用するものとし、当社は、当該装備品の瑕疵について一切責任を負わ ないものとする。

第 19 条 GPS 機能 会員及び登録

運転者は、シェアカーに全地球測位システム(以下「GPS 機能」という。)が 搭載されており、所定のシステムにシェアカーの現在位置、通行経路などが記録されること、 及び当該記録を以下の各号に定める場合に利用することに同意するものとする。

1. シェアカーが所定の保管場所に返還されたことを確認する場合

2. 本約款第 24 条、第 25 条、第 27 条、第 32 条に該当する場合

3. その他、当社が本サービス管理のために、シェアカーの現在位置、通行経路を把握 する必要がある場合

4. サービス向上のためのマーケティング分析に利用する場合 5. 法令に基づき、政府機関等により開示を求められた場合

第 20 条 ドライブレコーダー

会員及び登録運転者は、シェアカーにドライブレコーダーが搭載されており、運転状況が記録されること及び当該記録を以下の各号に定める場合に利用することに同意するものと する。

1. 本サービス管理のために、運転状況を確認する必要があると当社が判断した場合

2. 事故が発生し、その状況を把握する必要がある場合

3. サービス向上のためのマーケティング分析に利用する場合

4. 法令に基づき、政府機関等により開示を求められた場合

第 21 条 電気自動車及び充電器の利用

1. 会員又は登録運転者は、シェアカーがプラグインハイブリッド車又は電気自動車(以 下、両者をあわせて「電気自動車」という。)である場合、電気自動車及びその充電 器の利用に際しては、電気自動車の利用に関するマニュアルを遵守し、利用するも のとする。

2. 会員又は登録運転者による電気自動車又は充電器の不適切な取扱いにより、充電器 又は電気自動車を破損・紛失・汚損した場合は、修復に要する費用を会員が負担す る。

3. 会員又は登録運転者による電気自動車又は充電器の不適切な取扱い又は不注意によ り生じた事故について、当社は一切の責任を負わないものとする。

 4. 会員又は登録運転者は、利用開始時に充電が十分でない場合、会員の費用負担にて 充電し、その場合の充電に要する時間も課金対象に含まれることに同意する。

5. 会員又は登録運転者は、電気自動車の特性として、運転の仕方、走行状況、エアコ ンやオーディオの使用状況等により、走行可能距離が大きく変動することを了承し、 早めの充電を心がけるとともに、利用中に充電切れ等で移動できなくなり、レッカ ー移動や充電作業等が必要となった場合、その費用は会員の負担とすることに同意 する。

第 6 章 違反行為、事故、盗難、故障の際の措置

第 22 条 違法駐車の場合の措置

1. 会員又は登録運転者が、シェアカーの利用中に、道路交通法に定める違法駐車をし たときは、直ちに違法駐車をした地域を管轄する警察署(以下、「管轄警察署」とい う。)に出頭し、自ら反則金を納付するとともに、違法駐車に伴うレッカー移動、保管、引取り等の諸費用を負担するものとする。

2. 前項の処理により、シェアカーの返還が借受期間後となった場合、会員は当該超過 部分について利用料金及び本約款第 34 条の超過違約金を支払うものとする。

3. 当社は、警察からシェアカーにかかる違法駐車の連絡を受けたときは、会員又は登 録運転者に連絡し、すみやかにシェアカーを移動させるとともに管轄警察署に出頭 して違反処理を行うよう指示するものとし、会員又は登録運転者はこれに従うもの とする。また、当社は会員又は登録運転者に対し、違法駐車をした事実、及び警察 署等に出頭し、違反者として法律上の措置に従うことを自認する旨の所定の文書(以 下、「自認書」という。)に自署するよう求め、会員又は登録運転者はこれに従うも のとする。

4. 会員又は登録運転者が前項の指示及び自認書作成要請に応じない場合、又はシェア カーが警察により移動された場合、当社は何らの通知催告をすることなく、貸渡契 約を解除し、シェアカーを引き取ることができるものとする。 5. 当社は、違反処理の状況を交通反則告知書及び納付書・領収書等により確認することができるものとし、処理がなされていない場合、処理されるまで会員又は登録運 転者に対して第3項の指示を行うとともに、処理が完了するまで、シェアカーの貸 渡しを拒否できるものとする。

6. 当社が道路交通法第 51 条の 4 第 4 項の放置違反金納付命令を受け、放置違反金を 納付した場合、又は会員又は登録運転者の探索、シェアカーの移動、保管、引き取りに要した費用を負担した場合、当社は会員に対し、以下に掲げる金額を請求し、 会員は、当社の指定する期日までにこれを支払うものとする。

 ① 放置違反金相当額

 ② 当社が別に定める駐車違反違約金

 ③ シェアカーの探索、車両の移動、保管、引き取りに要した費用

7. 会員又は登録運転者が駐車違反にかかる反則金等を納付すべき場合において、会員 又は登録運転者が第3項に基づく指示、自認書作成要請に応じないときは、当社は 前項に定める放置違反金及び駐車違反違約金に充てるものとして、当社が別途定め る額の駐車違反金を申し受けることができるものとする。

8. 会員が、第 6 項に基づきが請求した金額を当社に支払った場合において、会員又は 登録運転者が、後に該当駐車違反にかかる反則金を納付し、又は公訴を提起されたこと等により、放置違反金納付命令が取り消され、当社が放置違反金の還付を受けたときは、当社は既に支払いを受けた駐車違反関係費用のうち、放置違反金相当額のみを会員に返還するものとする。前項に基づき駐車違反金を申し受けた場合に おいても、同様とする。

9. 当社は、当社が必要と判断した場合、警察に対して自認書及び貸渡簿等の個人情報 を含む資料を提出する等により、会員又は登録運転者に対する放置駐車違反にかかる責任追及のための必要な協力を行うほか、公安委員会に対して道路交通法第 51 条 の 4 第 6 項に定める弁明書及び自認書ならびに貸渡簿等の資料を提出し、事実関係 を報告する等の法的措置をとることができるものとし、会員及び登録運転者はこれ に同意するものとする。

10. 当社が第6項の放置違反金納付命令を受けたとき、又は当社が第 7 項に定める請求を行い、会員が当社の指定する期日までにこれを支払わなかったときは、当社は、 会員又は登録運転者の氏名・住所・運転免許証番号等を一般社団法人全国レンタカー協会に登録するものとし、会員及び登録運転者はこれに同意する。

第 23 条 スピード違反の場合の措置

会員又は登録運転者が、シェアカーの利用中に、最高速度違反(スピード違反)行為をした ときは、直ちに当該違反をした地域を管轄する警察署(以下、「管轄警察署」という。)に出頭し、自ら反則金を納付するものとする。

第 24 条 事故発生時の措置

1. 会員又は登録運転者は、借受期間中にシェアカーにかかる事故が発生したときは、 直ちに運転を中止し、法令上必要とされる措置をとるとともに、事故の大小にかかわらず、次に定める措置をとらなければならない。

 ① 直ちに事故の状況を当社に報告し、当社の指示に従うこと。

 ② 事故に関し、当社及び当社が契約している保険会社の調査に協力し、当社及び当 社が契約している保険会社が要求する書類等を遅滞なく提出するほか、保険会 社の指示に従うこと。

 ③ 事故に関し、相手方と示談又は協定をするときは、あらかじめ当社に報告し、当 社の承諾を得ること。

 ④ シェアカーの修理を行う場合、当社が認めた場合を除き、当社又は当社が指定する工場で行うこと。

2. 会員又は登録運転者は、前項の措置をとるほか、自らの責任において事故の処理及び解決に努めるものとする。

第 25 条 盗難等発生時の措置

会員又は登録運転者は、借受期間中にシェアカーの盗難が発生したとき、及びその他被害を 受けたときは、次に掲げる措置をとるものとする。

 1. 直ちに最寄りの警察署に通報すること。

2. 直ちに被害状況等を当社に報告し、当社の指示に従うこと。

3. 盗難・被害に関し及びが契約している保険会社の調査に協力し、及び保険会社が要求する書類等を遅滞なく提出すること。

第 26 条 故障発見時の措置

会員又は登録運転者は、利用中にシェアカーの異常又は故障を発見したときは、直ちに運転 を中止し、当社に連絡するとともに、当社の指示に従うものとする。

第 7 章 貸渡契約の途中での契約終了

第 27 条 使用不能による貸渡契約の終了

1. 天災、事故、盗難、故障等により、シェアカーの使用が不能となった場合、当社に その連絡がなされた時点で、貸渡契約は終了し、この場合の利用料金等は次に掲げ るとおりとする。

 ・会員、登録運転者、当社のいずれも、責に帰すべき事由がない場合 貸渡契約終了までの利用料金 ・会員又は登録運転者の責に帰すべき事由による場合 終了時間までの利用料金及び引取り、修理等に要する費用

 ・当社の責に帰すべき事由による場合 当社は利用料金を請求しない

2. 会員又は登録運転者は、当社に過失がある場合をのぞき、シェアカーを使用できな くなったことにより損害が生じた場合でも、当社に対し、何らの請求もできないも のとする。

第 28 条 貸渡契約の解除

1. 当社は、会員又は登録運転者が、シェアカー使用中に本約款に違反したときは、何 らの通知、催告を要せず貸渡契約を解除し、直ちにシェアカーの返還を請求するこ とができるものとする。

2. 前項の場合、当社は、会員から貸渡契約に基づく利用料金全額を受領するものとす る。

第 29 条 合意解約

会員は、借受期間中であっても、当社の同意を得て、貸渡契約を合意解約できるものとする。 この場合、当社は、借受期間内にシェアカーが返還されても、利用料金全額を受領するもの とする。ただし、当社は合意解約の場合、別途定めるところにより、利用料金の割引を行う 場合がある。

第 8 章 シェアカーの返還

第 30 条 シェアカーの返還

1. 会員又は登録運転者は、定められた返還日時までに、所定の予約時に返還場所として明示した保管場所にシェアカーを返却した上で、会員又は登録運転者自らが所定 の方法でシェアカーの施錠を行うこととする。また、返還時に別に定める作業・操作等が必要となるシェアカー(電気自動車等)についてはこれらの作業・操作等を 実施するものとする。

2. 会員又は登録運転者は、シェアカーを当社に返還する場合、通常の利用による摩耗 を除き、借り受けた状態で返却するものとし、シェアカーについて損傷等を発見し たときは、直ちに当社へ連絡するものとし、損傷等が会員又は登録運転者の責に帰 すべき事由による場合、会員は、シェアカー等を原状に復するために要する費用、 別途定める修理期間中がシェアカーを使用できないことによる休業補償料その他に 生じた損害を負担するものとする。

第 31 条 所定の保管場所以外への返還

会員又は登録運転者が所定の保管場所以外の場所にシェアカーを返還した場合、会員は当 社に与えた損害について賠償する責任を負い、別途定める当社がシェアカーを使用できな いことによる休業補償料を支払うほか、返還場所変更違約金として当社がシェアカーの回 収・移動に要した費用の 2 倍額を支払うものとする。

第 32 条 シェアカーが返還されなかった場合の措置

1. 当社は、会員又は登録運転者が、借受期間満了時から 12 時間が経過しても所定の返 還場所にシェアカーを返還せず、かつ当社の返還請求に応じないとき、又は会員又 は登録運転者が所在不明となる等の理由によりシェアカーが乗り逃げされたと認められるときは、会員又は登録運転者に対し、警察署に被害届を提出する等の法的手 続をとるものとし、あわせて一般社団法人全国レンタカー協会に対し、不返還被害 報告をすることものとする。

2. 前項に定めるシェアカーの不返還又は乗り逃げが認められる場合、当社は、通信システムの操作によりシェアカーの利用を終了させることができるものとする。

3. 第 1 項に定めるシェアカーの不返還又は乗り逃げが認められる場合、当社は、シェ アカーの所在を確認するため、会員又は登録運転者の親族、勤務先等の関係者への 聞き取り調査等、必要な措置をとることができるものとする。

4. 第 1 項に定めるシェアカーの不返還又は乗り逃げが認められる場合、会員は、シェ アカーの所在調査、回収ならびに会員又は登録運転者の探索に要した費用その他当 社に与えた全ての損害について賠償するものとする。

第 33 条 残置物の扱い

1. 会員又は登録運転者は、シェアカーの返還に際し、シェアカー内に会員又は登録運 転者、あるいは同乗者等の残置物がないことを確認するものとし、当社は、返還後 の残置物について、一切の責任を負わないものとする。

2. 当社は、前項の残置物について、警察への遺失物届の提出、1 か月以内の保管、廃棄 を行うことがあり、会員及び登録運転者はこれを承諾する。

3. 当社は、残置物保管・廃棄に費用を支出した場合、これを会員に対して請求できる ものとする。

第 34 条 超過違約金

1. 会員は、会員又は登録運転者が、当社の承諾を受けることなく借受期間を超過した 後にシェアカーを返還したときは、超過した時間に応じた利用料金、及び超過した 時間に応じた超過料金を支払うものとする。

2. 会員又は登録運転者は、天災その他の不可抗力により、借受期間内にシェアカーを 返還することができない場合には、当社に生ずる損害について責任を負わないもの とする。この場合、会員及び登録運転者は、直ちに当社に連絡し、当社の指示に従うものとする。 第

9 章 賠償及び補償

第 35 条 賠償及び営業補償等

1. 会員は、会員又は登録運転者の責に帰すべき事由により、シェアカーの使用が不能となり貸渡契約が終了した場合、別途定める修理期間中シェアカーを使用できないことによる休業補償料を当社に支払うものとする。

2. 前項に定めるほか、会員又は登録運転者の責に帰すべき事由によりシェアカーを使用して第三者又は当社に損害を与えた場合、会員は第三者又は当社に対し、その損害を賠償するものとする。

3. 本約款第 15 条の禁止行為が行われた場合、会員は料金表に定める違反金を直ちに支払うものとする。ただし、違反金の支払いによって、当社からの損害賠償の請求は妨げられないものとする。

4. 貸渡契約において、当社の責に帰すべき事由により会員又は登録運転者に損害が生じた場合、当社に故意又は重大な過失がある場合を除いて、当社は通常生ずべき現実の損害についてのみ、当該貸渡契約における利用料金相当額を上限として賠償義務を負うものとし、特別の事情によって生じた損害及び逸失利益については賠償責任を負わないものとする。

第 36 条 保険及び補償

1. 当社は、シェアカーについて締結された損害保険契約及び当社の定める補償制度により、会員が負担した前条第 2 項の損害賠償責任を次の限度内でてん補するものとします。

① 対人補償 1 名限度額 無制限(自動車損害賠償責任保険を含む)

② 対物補償 1 事故限度額 無制限 免責額 10 万円

車両補償 1 事故限度額 時価まで 免責額 10 万円

人身傷害補償 1 名につき 3,000 万円まで

2. 保険約款又は補償制度の免責事由に該当する場合には、第 1 項に定める保険金又は補償金は支払われません。

3. 会員又は運転者が本約款、その他貸渡約款に適用される約款、規約等に違反した場合には、第 1 項に定める保険金又は補償金は支払われません。

4. 保険金又は補償金によっててん補されない損害及び第 1 項の定めにより支払われる保険金額又は補償金額を超える損害については、会員及び運転者の負担とします。但し、貸渡契約締結時に特約により第 1 項の限度額を変更した場合には、特約で定めた限度額を超える損害について、会員及び運転者の負担とします。

5. 第 1 項第 2 号又は第 3 号に定める保険金又は補償金の免責額に相当する損害については、別段の特約がある場合を除いて、借受人及び運転者の負担とします。

※休業補償料

自走して当社又は当初の返還予定地に返還した場合50,000円
自走できず当社又は当初の返還予定地に返還できなかった場合100,000円